駅員さんに教えてもらった側のホームに来る列車は、どれも溢れんばかりの状況で乗れそうにない。ホームにいた青年に聞くと、逆のホームだと教えてくれた。どちらが正しいのか判断付かなかったが、空いていたので「エイや!」と飛び乗った。

列車は勿論ボロではあるが、それでも所謂インドとは違った印象でした。ボロの中にも清潔感があるし、乗っている人達も「お行儀」が良い。南インドは北とは違うとよく聞くが、偏見かも知れないがやはり良い方に違っている気がした。

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この国の列車はドアを閉める気は毛頭ないみたい・・・




飛び乗ってから、ふと思いついてコンパスで方向を確かめたら南に向かって走っていたので、これは正しそうな気がしてきたら、事前に調べておいた下車するタンバラン駅が本当に現れたので正しかったようだ。

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結構立派な駅だ。

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女性専用車両は1等席と同じ立ち位置のようでした。

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とりあえず駅を出た。

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これからはバスに乗り換えて「マハーバリプラム」に向かう。バス停がどこにあるのか分からないし、更にどのバスに乗るのかも不明。

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それでも、上手くいくときは上手く行くもので、不思議とバス停も見つかるし、乗るべきバスにも乗れてしまうし、ピンチにもならず無事にマハーバリプランに到着した。

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バタバタするとロクなことが無いので、ひと呼吸入れる為にバス停の傍のお店でコーヒーを飲む。

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前回旅した東欧のトルコスタイルのコーヒーは美味しくなかったが、インドのコーヒーは美味しいような気がした。ま、めちゃ甘くてミルクもタップリですが。

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目的地に夜遅くに到着すると緊張するが、今回は朝一で空港に到着し、昼前には順調に今晩の宿泊地に辿り着き、勝ったも同然状態と判断し、宿探しより昼ご飯を優先した。

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マレーシア留学時代に良く食べた「マサラドーサ」にした。味は特別旨いわけではなかったが、本場で食べれて嬉しい。

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宿やが密集するエリアはスグに見つかった。ネットの予約サイトの評判等を確認して目星をつけていた宿もあった。

そこまでするならばネットで予約すれば良いのだが、私は若者のようにスマホのGPS地図を見ながら旅をしておらず、迷子は当然だし、結局は目的地を見つけられないというリスクもあるので、難しそうなエリアな場合は念のために予約はしないようにしている。

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最初宿のオネーサンは少し高めの部屋代を提示した。

こちらから「ネットの予約サイトでは400ルピーだったのを知ってます。何なら今ここでネット経由で予約します」と言ったら、先方は予約サイトと同じ料金にしてくれた。恐らく宿側も予約サイトを経由しなければ、何らかの手数料はセーブできたはずで、両者はWIN WINでした。

話は全く関係ないが、オネーサンは宿で働く部下達とは英語で話していた。不思議に思って聞いてみると、オネーサンは地元の人ではなく、この地方の方言は全く分からないので英語で話しているという回答でした。

地元の言葉は「タミル語」のはずですが、日本語の方言同士のように通じるものでは無いみたい。私には全く知識がないが、こちらに来て驚いたのはタミル語の音が、偶に「韓国語」に非常に似ている事でした。何度も、「あれっ、韓国人がいるの?」と振り返った事があるほどです。

何となくフレーズが似た感じがしたのですが、後でネット見つけた以下の動画を見ると、「オンマ」とか「アッパ」とか単語まで似ていたりするのにはビックリです。




一番安い部屋なので、勿論クーラーなんて付いていない。旅慣れない人なら憂鬱になりそうな部屋かも知れませんが、私には問題なし。

最近はバックパッカー宿のドミトリーが進化しており、部屋や共有スペースが奇麗だし、ベットにはカーテンを付けてプライバシーに配慮したりするので非常に快適な宿も増えているのが世界のトレンドです。インドの場合は傾向が異なりそんなドミトリーの空間はないですが、逆にバストイレ付の個室に安く泊まれます。個室で無いとダメな人には良いかもね。

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各部屋の外の廊下に置いてある小さなテーブルはボンヤリするのに最適でした。WIFIのスピードも十分でした。

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さて一息ついたので、少し観光してみた。

宿の裏口を出ると海岸がスグでした。ベンガル湾です。

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動画もどうぞ。



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世界遺産に登録されている「海岸寺院」が砂浜側から見ると、フェンス越しに丸見えでした。

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南インドに見られる派手で巨大な寺院に比べると地味ですが、1000年以上の時を海風にさらされても健在な所に意味があるのでしょう。正門から中に入ると入場料がかかるので、私は海岸から見るだけで満足でした。

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マハーバリプラムは小さな田舎町でした。町中に岩盤の小高い丘があり、そちらにも見ものがあるようなので登ってみた。

これは世界遺産でも何でもないですが、実は一番見たかったものでした。「クリュシュナのバターボール」

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私にはバターボールというより、足の親指に見えた。噂通りに巨大な岩が坂の途中で絶妙に止まっていた。

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岩を後ろから見ると、スパッと切れていた。

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これを見る為にはるばるやってきたし、なかなかのもので満足でした。ただ厳密に評価するとミヤンマーのヤツにはかないませんでしたね。

http://blog.livedoor.jp/appledaily-myanmer/archives/6936535.html

岩山を登るとマハーバリプラム郊外の景色が見えた。

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岩山のあちこちに遺跡が残されていた。

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岩をくり抜いて小さな寺院が作られている。小さいと言っても、その昔に岩をくり抜くなんて想像を絶する作業ですね。

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作業が途中で止まっている。素人なので工法は分かりませんが、写真のように少しづつ岩を切っていったのかも知れない。

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岩山を下りたので、今度は周囲を回る。
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岩山の麓にも、ところどころ見どころがあった。

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ここも彫刻は素晴らしい。

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牛の乳しぼり。母牛の子牛を見る目が優しい。

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うわっ、これは大物だ。この時は知らなかったが、後で調べたら「アルジュナの苦行」という石を掘った世界最大規模のレリーフでした。

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蛇のようなニョロニョロの下半身を持つ人が昇天しているので何か物語がありそう。

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クリシュナのバターボールまで戻ってきました。岩の影が長くなりました。

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動画もどうぞ。




「ベストなビリヤニ」の文字に魅かれて少し食べてみる。

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店員さんに「ビリヤニは売り切れだ。〇▽Xなら出来るぞ」言われる。何かわからないが、もうどうにも止まらない。

出て来たものはチャーハンのようなものでした。細長い米粒は、粘り気が無くて超軽い食感。鶏のから揚げを細かく刻んだものと大量の野菜が入り、とても美味しいチャーハンでした。米が日本では見られない軽さなのでお腹ももたれず、これならまた食べたい。

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宿に帰る途中でチャイを飲む。

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スパイスの効き具合が心地よい。絶対に日本に買って帰ろう。

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宿に帰ると入り口で何やら模様を描いていた。

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歯磨き粉を調達。コルゲートのアーユルベーダ版。

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夜は簡単にすます。またまたドーサー。ちなみにこのお店の名前は「ホテル デラックス」です。どうやら「ホテル」は「宿」の意味では無くて「レストラン」という意味で使うみたい。ここだけの話ではなく、他の多くのレストランがホテルと称していた。

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今度は中に何も入っていないタダのドーサ。昼より旨い。

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メニューですが、これを見てわかるはずがない。

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